こわいおばさんではなくやさしいおばさんでありたい

岡田斗司夫さんのお悩み相談の内容がとても心にくるものだったので自分用にメモ。

私はどんな30代なんだろうか。どうせおばさんなのであれば、こわいおばさんではなくやさしいおばさんでありたいと思う。

 

出典


岡田斗司夫の毎日メルマガ~解決!ズバッと

http://www.mag2.com/m/0001148694.html

 

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今回は無料メルマガ会員からの質問です。

【質問】
ayaさん/23歳/新社会人/無料メルマガ
「プライドとの付き合い方」
“初めまして。岡田先生こんにちは。
 私が相談したいことは、プライドとの付き合い方です。半年ほど前から、習い事をしています。そこの先輩が30代の女性で気遣いのできる完璧な方です。私のことを妹のように可愛いがってくれ、世話を焼いてもらっています。
 完璧であるゆえに、私へのアドバイスも厳しいのです。ある日、私が
「私は友人はいらない。仕事だけできればよい」
と強がった時には
「仕事をするにも多くの人の協力が必要。利己的だね」
「あなたは、人に対する気遣いがない」
「わがまま女として融通が効くのは30まで」
「若さや可愛いらしさがなくなったら、誰も相手にしてくれなくなるよ」
と正論を言われました。
 彼女としては、愛ゆえに厳しいのでしょう。プライド高い私は、卑屈になり、彼女が怖くなりました。日々、完璧さを見せつけられている気になるのです。岡田先生、プライドとの上手な付き合い方を教えて頂けないでしょうか?”


岡田斗司夫の回答】
 この先輩の言うことは正しいんですよ。正しいんだけど、正しいことを出来れば、人間苦労しないわけです。この先輩も正論を言っているので、「自分でも正解を見つけてない」って事なんだよね。


■正論を言う人自身も正解を見つけていない
「若さや可愛さで勝負できるのは30まで」だったら、30までは若さや可愛さで勝負しても、問題ないはずなんだ。だから、この先輩のアドバイスの仕方としては、
「若さや可愛さで勝負しながら上手く仕事をがんばりな」
「でも30ぐらいで息切れるから、ちょっと考えたほうがいいよ」
と励ますぐらいが丁度だよね。でも、
「あなたの気持ちはよく分かるけど、それじゃ通用しないわよ」
と、ついつい助言しちゃうんだよね。
 ayaさんは、自分のプライドが高いから怖くなったんじゃない。
「あなたは若さだけで仕事してるのよね?」みたいな、先輩の言葉の奥にある敵意をビンビン感じちゃったわけだよね。だから、正論を言う人の奥にある敵意が怖くなった。つまり、人間が怖くなっただけなんだ。


■プライドの問題ではなく、人間の奥にある敵意
 ayaさんは自分のプライドが高いから傷ついてるんじゃないよ。今まで、あまり考えてこなかった"人間の底の暗さ"みたいなものに、ビクッとしちゃったんだよ。その暗さは「自分も30過ぎたら、そうなるかもしれない」という2段の恐ろしさでもあるんだよね。
"プライドとの上手な付き合い方"に対して答えると、「怖いおばさんには、一応はいはいと言っておきましょう」ぐらいの普通のことしか言えません。
 あまり、プライドの問題と考えるのはやめましょう。でも、ayaさんもいずれはおばさんになります。だから「おばさんの戯言」だとか、「若い子に嫉妬してるんだ」とは考えない方がいいですよ。


【まとめ】
 ayaさんはプライドが傷ついたのでなく、人間の奥の底にある敵意が怖くなったんだと思います。怖い先輩には一応「はいはい」と返事をしながらも、その言葉を戯言だとか嫉妬とは思わないようにしましょう。